UNENO STORY since 2015

TOP > コンテンツ > 畦野物語とは

畦野(うねの)物語とは

 猪名川流域にはエドヒガンやシロバナウンゼツツジの大群生など自然がたくさん残されています。
また日本書紀 (720 年)、摂津風土記 、住吉大社神代記(731年?) 、万葉集 (8世紀末) などには猪名川流域の自然が多数記されています。
 このことからこの地域の里山は歴史においても現代においても貴重なエリアであることが認識されつつあります。
 長年、猪名川流域の「自然」、「歴史」 、「文化 」、流域の里山林 、生態系 、生物多様性を研究されてきた服部 保さんは今までの自然解説書とは全く異なった「人と自然」いう新し視点から、2015年の夏、ひとつの物語を書き留められました。 それが「畦野物語」です。
 住吉大社神代記に基づき 、現在の兵庫県川西市畦野(うねの)にカシワの葉を採りに来た采女(うねめ・宮廷の女官) の凛(りん)が藍(あい)と柚(ゆう) に猪名川流域の森、里山 、草原を紹介し 、生物多様性 、生態系を教えていくという物語をもった解説書です。
 時代を奈良時代としながら現在の科学的知見でもって解説するといった大胆なストーリーで、万葉集の和歌を多数引用し、難しい生態学の専門用語や若い人にはなじみの少ない植物や昆虫が多数出てくるなど、一元ではなかなか読みこなせないのですが、この手の書物としては画期的なものとなっています。ゆっくりと何度も読み返していただきたいものです。
 そうはいっても自費出版で出されたこの本は現在入手が困難で、内容も万人受けするものではありません。
 この「畦野物語プロジェクト」は、この物語をいろいろな形で表現し、幅広い方に伝え、知って、考えていただこうと、服部 保さんの了解を得て始まりました。



畦野物語 2015年 7月 1日 初版第 1刷
著 者 服部 保
発行者 服部 保
発行所 兵庫自然研究会