UNENO STORY since 2015

TOP > あらすじ > あらすじ

ものがたり

物語の舞台はどこですか

摂津国と丹波国の境となる現在の兵庫県東部より大阪府北部、京都府西南部一帯の
山地は北摂山地とよばれています。その山地の西部にそびえる大野山、高岳、奥山、
剣尾山、半国山、妙見山、天台山などを源とする猪名川水系は花崗岩、超丹波帯、
丹波帯などから構成された山地を抜け、大阪層群より成る丘陵地を通って平野部を通
り、さらに下って河口付近で神崎川に合流し、大阪湾に注ぎます。
 猪名川流域には現在の兵庫県尼崎市、伊丹市、 川西市、宝塚市、猪名川町、大阪府
豊中市、池田市、箕 面市、豊能町、能勢町、京都府園部町などが含まれます。

猪名川上流域の一角、初谷川が一庫大路次川に、さらに一庫大路次川が猪名川に合流
する現在の兵庫県川西市 畦野一帯には扇状地と緩やかな丘陵地が広がっていました。
この丘陵地およびその周辺の地域が畦野物語の舞台です。

主人公はだれですか

ならがしわ採取の特使として選ばれた川辺郡の豪族で斎宮頭の猪名真人法麻呂氏の
一族の采女の凛(りん)、畿内出身の藍(あい)と柚(ゆう)、そして採取地に住む、
武(たける)の4人を中心とした物語です。
18 歳の凛は薬師の娘で、本草学をよく学んでいるだけでなく、自然や文学にも通じて
いる才媛。13 歳の藍と柚は自然を学ぶことに対 しての意識が高い2人です。
武にほのかな想いを抱くのは誰でしょう

本は何ページにおよびますか

本はA4サイズ44ページ。物語の部分は15ページ(説明図ページ含む)です。
まさに解説書といったところで、読み解くのに時間のかかるページもありますが
図や言葉の説明が豊富で身近な自然のことばかりです。

「畦野物語」とは

【川西市畦野(うねの)】
その名前はこの地に多く生息しているカシワの葉を天皇が采女(うねめ)に採りに行かせたことから、
名付けられたのではないかと言われています。
・・・・「采女山(うねめやま)」、「宇禰(うね)野」「畝(うね)野」。

「畝野の牧」という牧場(まきば)があり、毎年40万枚ものカシワの葉を献納したということなのです。
このことを題材に、八世紀の初め、「カシワの葉の採取」と「風土記編纂」のため、3人の采女が摂津
国川辺郡大神郷(おおむちごう)畝野に派遣され、カシワの葉の採取を行いながら川辺郡・能勢郡の
自然を学んでいった・・・それが「畦野物語」です。

主人公は采女3人(凛,藍,柚)と建(たける)。
現在の川西市畦野を中心とした猪名川上流域を舞台
に佳宴用の葉盤(ひらで)をつくるため、「かしは」の葉の採取に出かけます。

物語では自然、文学に優れた才能を持つ凛が藍,柚,建および村人に猪名川流域の自然を教え、
自然環境の保全の大事さや、ふるさとを大切にすることを伝えてゆきます。

凛(りん):
摂津国川辺郡の豪族猪名真人法麻呂の一族、 川辺郡大神郷平野出身、 薬師の娘(18歳)、 
生態学,文学に才能(山上憶良に師事)

藍(あい):
13歳の采女,大和出身,植物,草木染めが得意

柚(ゆう):
13歳の采女,大和出身,昆虫が大好き

建(たける):
18歳の畝野牧の牧童(牧子),畝野出身,自然に興味あり

【紙芝居でのストーリー】
1 . 旅立ち:天皇の命により、采女3人(凛,藍,柚)が平城京を出発し平野村へ向かいます
2 . 多太神社: 多太神社にて集まった村人たちに天皇の命を伝えます
3 . 建との出会い: 建といっしょにカシワの生息地へ向かいます
4 . 一庫への旅: タデを噛んで辛さに耐えきれず川の水を飲む采女たち
5.  建への恋心発動?: オオクワガタに人差し指を噛まれた柚を機転を利かせ助ける建
6.  多太神社のセミ: 神社の森で突然ウイーンと大きな声で鳴く蝉にびっくりする凜たち
7.  出会いの妙桜: エドヒガンサクラの大木出くわし「タエザクラ」と名前を付けます
8 . ヒメボタル: ブナ林でホタルに囲まれる凜たち
9 . 歌垣の祭り: 歌垣の祭りの夜、建への想いを歌に込める柚
10. 別れ: 村人達との別れ

物語部分(赤字は紙芝居で使われたシーン) ||     解説部分

1. 序章
2. 旅立ち
3. ちまき
4. カシワの採取
5. 一庫(ひとくら)
6. ゼフィルス
7. 多太(たぶと)神社
8. 妙見山
9. 畝野牧(うねのまき)
10 .川辺郡より能勢へ
11 .別れ

1) 植生
2) 半自然林(里山)
3) ナラガシワとカシワ
4) 猪名野
5) 鼓が滝
6) ちまき
7) かしわもちの起源
8) チガヤ
9) アカネ
10) ヤナギタデ
11) クヌギ林
12) ムラサキ
13) ゼフィルス
14) 神社
15) ヒメハルゼミ
16) マヤラン
17) 銀銅山
18) エドヒガン
19) 妙見山の夏緑樹林
20) シロミノヤブムラサキ
21) オニクワガタ
22) ヒメボタル
23) 草原
24) 秋の七種
25) 生物多様性
26) 美奴売姫(みぬめひめ)
27) 湿原
28) 歌垣